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地質・地球生物学講座では,
1)地殻・マントルのテクトニクス及びそれらの相互作用を堆積作用,変成作用,地球深部における物質循環や地質年代学の観点から解明する研究
2)生物圏の進化と地球環境との相互作用を古生物学,堆積学,地球化学,分子進化学等の手法で解明する研究を行っています.
46億年の地球の歴史の中で,地殻変動に伴ってどのような堆積作用が生じてきたのでしょうか.造山帯の解析手段として,砕屑岩類の後背地解析,堆積相解析,地質構造解析などを用いてそれを明らかにしようとしています.
造山帯では褶曲や断層が発達していて,後背地の時間的変化を研究するには変形前の層序を復元する必要があります.そのため野外調査を重視し,地質構造の解明にも力を入れています.
地球の主要構成物質である岩石と鉱物は,地球深部の物理化学過程を記録したタイムカプセルです.岩石鉱物学研究室では,陸上から海底まで多種多様な岩石と鉱物を調査し、偏光顕微鏡・走査型電子顕微鏡・顕微レーザーラマン分光分析装置・顕微FT-IR分光分析装置・電子線マイクロアナライザーなどの設備を使って,岩石と鉱物が地下深部で経験した温度―圧力―変形履歴や岩石―水(メルト)反応を読み取り、地球深部でおこる火成作用や変成作用とそれに関連した変形構造過程を研究しています.そして,得られた多種多様な情報を相互に結び付け,過去から現在そして未来まで,地球表層からマントルまでの大きな時空間スケールの上で地球のダイナミックな姿を解明することを目指しています.
地球は太陽系の中で生命を宿す唯一の惑星であり,長い地質時代を通じて生命活動が地球環境に与えた影響は計り知れません.一方,生物それ自体も地球環境の変化がきっかけとなって適応放散や絶滅を繰り返してきています.私たちのグループは,生物と生態系の進化や生物と地球システムの相互関係を,古生物学,堆積学,地球化学的視点から解明する研究を進めています.